倉敷美観地区に学ぶ、持続可能な暮らしの紡ぎ方
岡山県を代表する観光都市、倉敷。中でも毎年大勢の観光客で賑わう美観地区は、立ち並ぶ多くの町家に今も人々が暮らし、必要に応じて修繕しながら次の世代へつなぐという、観光と暮らしが共存する街です。
今回の目的のひとつが、倉敷アイビースクエアでの宿泊。美観地区内にあるホテル&複合施設で、蔦のからまる赤レンガの外観が目を引きます。明治22年に建設された倉敷紡績所(現:クラボウ)の本社工場を再開発し、当時の工場の外観や立木をできるかぎり保存・再利用して建設された、これぞまさにSDGsな施設。レストランの屋根や施設の壁には当時のイギリス設計の技法が残り、レトロな空間を堪能できます。
もう一つの目的が、倉敷の民芸品・工芸品に触れること。旅の記念にと、ぽってりとした厚みのあるフォルムが特徴の倉敷ガラスを購入しました。倉敷ガラスは吹きガラスのため、一つひとつ気泡の入り方が違うのも、また味。美しいだけでなく丈夫で長持ちという点も気に入りました。
その足で、倉敷民藝館に。倉敷における古民家利用第1号で、伝統的建造物保存のきっかけとなった施設とのこと。暮らしの中で使われてきた全国各地の民芸品に触れることができました。
SDGsが言われる前から持続可能な暮らしを体現している倉敷美観地区。15年ぶりに訪れましたが、変わらぬ白壁の街並みに新たな見どころが多数加わり、より魅力を増していました。
緑や自然を感じられる空間で、ゆったりと持続可能な取り組みを学ぶ
「人にも、自然にも、いいもの」をコンセプトにホテルで世界初、WELL認証ゴールドランクを取得したGOOD NATURE HOTEL KYOTOに行ってきました。
フロントには大きな吹き抜けの中庭があり、内装からアメニティまで、自然素材にこだわり、プラスチックごみ削減の観点から、オーガニックの竹で作られた歯ブラシや、木製のヘアブラシをフロントで購入するシステムになっていました。
朝食には京野菜を用いたおばんざいメニューがたくさん。すっかり食べ過ぎてしまいました。館内にはフェアトレードカカオを使用したチョコレートショップやオーガニックコスメショップがあり全館でSDGsを実践され、その徹底ぶりに圧倒されました。
「人にも、自然にも、いいもの」は地球にもいい、楽しみながら持続的に取り組んでいく、学びの多い2日間でした。
諏訪で学ぶ、リノベーション文化と地域コミュニティ
長野県の上諏訪町と下諏訪町を訪れました。
諏訪では”古き良き”を大切に、限りある資源と共生する習慣・文化が人々の暮らしに馴染んでおり、古くて丈夫な建物をリノベーションによってリデザインされたお店が多数存します。この旅では諏訪の各地で現地の方にお話を伺いリノベーションの魅力を学びました。
このリノベーション文化の中心置となるのが、古材と古道具を販売する建築リサイクルショップの「ReBuild New Center」であり、「リビセン」という愛称で親しまれています。リビセンの活動の一つに町中の不要になったモノを回収しに回る「レスキュー」といものがあり、ニーズの薄れたプロダクトの本来の価値を見直し「もったいない」を価値化し可視化します。
自らリノベーションで建てたカフェを運営する店主さんは「日本の建築は、ずっと前から築100年を実現する技術があるにも関わらず、近年は人間のライフスタイルに合わせて100年経たずに壊されることが多い。」と問題視されており、リノベーションによって資源を魅力的(コスパも◎)に活かすことの楽しさを教わりました。
宿泊には明治時代からの老舗旅館をリノベーションしたマスヤゲストハウスにお世話になりました。地域の方が集うこの場所では皆さんとてもラフに話かけてくださり、
「昔ながらの建物の雰囲気を是非楽しんで欲しい」と言っていただきました。
また、町づくりを担当されている役所の方は「今この町はアツい。マスヤゲストハウスが起点となって、人と人とが繋がり繁栄している。この町の発展に寄与出来るのは、働きがいがあって本当に面白い。」とおっしゃっていました。SDGs17のゴール「つくる責任、つかう責任」が「働きがいも経済成長も」に連鎖する瞬間でした。
サステナブルな取り組みや選択が「流行り」や「義務感」ではなく「文化」として暮らしに馴染む理想形を肌で感じることが出来ました。これからの自分の選択を改めるとても良い機会でした。
身近な事から意識改善!
その後、いま社会で重要視されている「SDGs」に関しても、娘と一緒に勉強し、
公園掃除はまだ小さなことだが、17の目標に関連する行動などを日々の中で話題になることが増えました。
少なからず持続可能な社会を意識できるようになり、今後の生活にも影響が出てくることを期待。
おいしくフードロス削減に貢献!自宅で楽しむ“サステナブルチャレンジ”
“サステナブルチャレンジ”としてSDGs「目標12 つくる責任つかう責任」に貢献すべく、食品ロス削減に取り組む通販サービス「豊洲 フードロス削減プロジェクト」を利用し、自宅で楽しむことにしました。
まずは活動にあたり勉強からスタート!皆さんは「食品ロス」と「フードロス」の違いをご存知ですか?「食品ロス」とは、店・自宅・スーパーなどで本来食べられるのに廃棄される食品のこと。農林水産省によると、日本では年間600万トンの食べられる食品が廃棄されているそうです。一方「フードロス」は消費者に届く前の“生産~加工~流通”の間で廃棄せざるを得なくなった食品。こうした課題に対して、通販サイト「豊洲 フードロス削減プロジェクト」の想いに賛同し、フードロス削減に貢献することにしました。
こちらを選んだポイントは「食品ロス」ではなく消費者に届く前の「フードロス」に貢献できること。豊洲市場では、見た目が良くない数多くの“訳あり品”が行き場を失っているそうです。そして、それらは超低価格で買い叩かれるか、廃棄されてしまうか……。そんな中で豊洲 フードロス削減プロジェクトの「市場に入荷するのは、例外なく、生産者が丹精込めて育てた素晴らしい食材です。豊洲市場で青果の買参権を持ち、食品通販サイトを運営する私達だからこそ、一般流通しにくい食材もいち早く格安で仕入れ、新鮮なうちにお届けし、日本のフードロス削減に貢献します!」という想いに賛同することにしました。
購入した「御前崎の釜揚げシラス」は静岡県御前崎の黒潮が蛇行する、厳しい環境で獲れたシラスを他にない鮮度で冷凍した加工品です。味わいはフワリと柔らかで、賞味期限が迫っているとは思えないほど瑞々しいものでした。もう1つは、甘みのある九州醤油の味付けでご飯が進む「尾肉使用!黒瀬ブリ大根缶詰」。通常、加工されるブリの中でも「尾肉」という部位は年間30トンものフードロスを発生させており、本商品はSDGsの目標の「海の豊かさを守ろう」「つくる責任つかう責任」、加えて「食の安全・安心」にフォーカスしている点が気に入り購入しました。
今まで「食品ロス」や「フードロス」を意識して買い物をすることは少なかったのですが、今後も継続的に購入することで持続的に支援できればと思います。
とても身近なSDGs【地域清掃プロジェクト】
私は「green bird」というプロジェクトへ参加し、
今年から住み始めた地域の清掃ボランティアを行いました!
「green bird」とは「きれいな街は、人の心もきれいにする」をコンセプトに
誕生した原宿表参道発信のプロジェクトです。
世界中に細かなチームがあり、日本の関東だけでも渋谷チームや表参道チームなど34のチームがあるそうです。
今回その中の武蔵小杉チームのボランティアに参加しました。
内容は、駅前から住宅街へと約1時間ゴミ拾いをするというものです。
やはりゴミ拾いは街だけでなく心もきれいになりますね!
この体験で段何気なく過ごしている街も、
このようなボランティア活動が陰から支えていることを実感いたしました。
この地域清掃は身近な体験であることから継続して参加している方も多く、
そういう意味ではSDGs【持続可能な開発目標】にとてもぴったりな体験であると思います。
ボランティア後にかわいいストラップもいただきました。
今後も手に届く身近な体験を探し、継続してSDGsに触れていこうと思います!
プロギングで心も体も健康になろう
プロギング(Plogging)は、スウェーデン語で「拾う」という意味の「plocka upp」と英語のジョギング(jogging)を組み合わせて、「ゴミ拾いをしながらジョギング(ランニング)」することです。地球に優しく、かつ健康づくりにもなるということで、親子で参加してきました。
イベントは、1時間半程度で約4キロの距離をジョギングしながらゴミ拾いを行いました。一見すると綺麗な街に見えましたが、周りをキョロキョロしながら動いていると想像以上のゴミが見つかりました。ジョギングしながらゴミを拾うのは中腰になったりするので、続けていくと筋トレにも繋がりそうでした。
終わってみると、ゴミも拾って街も綺麗になり晴れやかな気分でいい体験ができました。
各所でイベントを行っていますので、気になったら参加してみてください!
https://plogging.jp/
住み続けられるまちづくりを!今まで知らなかった京都の良さや魅力を知る
京都出身でありながら、まだまだ京都の良さや魅力を知りません。
今回、「今まで知らなかった京都を発見するプチ旅行」へ…。
宿泊先のHIYORIチャプター京都では、京都の旅の記録が書かれた一筆箋が並んでおり、
隠れた名店や知られていない小路などもあり、思いのこもった奥の深い情報を知ることができました。
また、客室には「再利用」を促すプレートが…!
もちろん、しっかり再利用。
普段の生活や、たとえプレートがなくとも再利用の意識を持とうと思いました。
翌日は、グッドネイチャーステーションへ。
体と地球にやさしい食が揃ったマーケットを中心にショッピング。
なぜかお客さんも優しい表情のかたが多いような気がします。
京都の新しい魅力を知るとともに、
日常生活でも地球にやさしいを意識したいと感じたプチ旅行となりました。
ロハスフェスタでエシカル消費を考える
万博で開催された「ロハスフェスタ2022秋」に家族で行ってきました。
一人ひとりが、それぞれがにとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うことで、みんなの小さなエコを大きなエコに。その積み重ねで「地球の未来が変わる」。
子供の未来のため、そう信じて行動してみようと思えるきっかけになりました。
まどかのかまど体験
歴史的な街並みが残る熊川宿で“里山かまどご飯体験”と1泊2日の旅。
古民家や土蔵を古民家宿に改修したお宿はとても素敵な空間でした。
古き良きものを未来に引き継ぐ取り組みは便利な生活に慣れてしまった自分にとって、
刺激と感動を与えてくれる良い旅となりました。
メインイベントの“里山かまどご飯体験”はなんとも言えない懐かしい空気感の中、
自身の感覚と直感だけで米を炊く工程は、鈍感になってしまった感覚をよびさますものでした。
想像以上に少ない木材と時間で、こんなにもおいしいご飯が炊けることにとても感動し、
地球にも人にもやさしくて、いつかかまどのある家に住みいなぁと思わずにはいられない良い体験となりました。
残った予算でUNHCRの1日100円の寄付を1年間契約。
何かしたいなぁ…とずっと思っていて、何もできていなかったけど
70thのプロジェクトに関わることでSDGsについて、
大伸社について考える機会をいただけたことにとても感謝しています。
ありがとうございました。
途絶えるものと続くもの。本当に守るべきものは何なのか、考えさせられた飛騨の旅。
100年前に生まれた祖母のルーツを探るべく、岐阜県の飛騨・高山エリアを巡ってきました。
飛騨市の山深い豪雪地帯にある祖母の生家周辺では、80歳を超える人々が野菜を育て、加工し、山の手入れをし、薪を作って暮らしていました。高齢化と人口減少が課題となっている集落ですが、どこか豊かさが感じられる、創造的な人々の営みがそこにはありました。
集落博物館「飛騨の里」では、高度経済成長期に消滅してしまった村々から移築された古民家や、民具や生活史を通じて、気候が厳しい土地で生きるための道具を自作していた人々の知恵の集積に触れました。
消えゆくものの中には、豊かさと創造性が存在していました。「生活の営み」という文化資源を守ることの重要性と、エクスペリエンスデザインで取り扱うテーマとしての可能性に、気づかされた旅でした。
IT’S ABOUT TIME – How architecture and landscape design can help path the way toward sustainable and livable futures
During the month of October 2022 I visited the 10th Rotterdam Architecture Biennale. This one, hosted in an old Natural Gas Container, consists of 3 exhibitions showing more than 150 inspiring projects by architects, urban designers, artists, academics and landscape designers, that are meant to bring to the attention the obvious impact of current reality of life (exponentially growing population, agricultural and industrial production, resource extraction, material usage, extreme consumerism, etc.) on our planet, and explore how architecture, design and other related disciplines could help work towards better, sustainable and livable futures.
As the biennale organization mentions, 50 years ago, the Club of Rome, an informal group of academics, scientists, politicians, diplomats and industrialists, published “The Limits to Growth” in 1972, a report where they outlined the possible consequences and implications of continuous material growth and the pursuit of endless economic expansion. Around this topic, the Rotterdam Biennale explores alternative ways of growing.
The exhibitions display an array of creative and challenging works that either use smart technologies to innovate, collaborate with local communities with bottom-up approaches, or that consider the consequences that design choices today may have in the years to come. Here is an overview of my favourites:
“Housing Footprint” by French architect Philippe Rizzotti, investigating the sustainability credentials and carbon footprint of key international architectural projects built between 1920 and 2020, by quantifying and comparing construction methods, materials and more. Allowing us to get insights on the most sustainable ways of designing and constructing new buildings.
“199 Patents for Climate Change” by MLA+ architecture firm, exhibiting a large array of patents directly or indirectly designed to adapt to or mitigate the effects of climate change. These, being considered as signals that indicate a trend in the innovation market, driven by the climate and subsequent resource crises, and investment in clean solutions.
“Reuse of building materials” by RotorDC, encouraging the reuse of building materials in different ways. RotorDC, uses design to explore a new style of approaching “obsolete” building materials, turning these into reusable attractive products, by giving new value to them. Making emphasis on how reusing can help reduce the large environmental impact of the construction field.
古都奈良をめぐり 環境保全。住みつづけられる街づくりへの取組に触れてきました。
【春日山原始林】
世界文化遺産の春日山原始林。
鹿の影響で近年は森に緑がなくなってきているそうです。
奈良と鹿。誰もが目にする光景も地域の方によって守られており
環境保全の難しさに気付かされます。
【奈良町】
古きものと新しきものがうまく融合したオシャレな街の魅力と、
興味を唆る物が多く1日中楽しく散策してきました。
ここに出掛けるといつも、食べる。食べる。まだ食べる!なのですが…
違う視点で旅することで、地域活性化に取り組まれている活動等も見る事ができました。
賑わう街は、地域の方の思いと努力があって成り立つことに
気づき感謝の気持ちを思い出す良い旅になりました。
我が家も、まずは自治会に積極的に参加します。
今までにない「街」とのかかわり方
かれこれ1年半ほどしているリモートワーク。せっかく場所に縛られない働き方ができるので、元遊廓を改装したというホステル「UNKNOWN KYOTO」に宿泊しました。
日中はコワーキングスペースで作業。
チェックインのときに宿周辺のおすすめスポットが紹介されている紙をもらえたので、それを参考に、仕事終わりは近所のカフェで夕ご飯。宿だけで完結するのではなく、街に繰り出せるよう工夫がされていて素敵だなと思いました。
いつもと違う場所でいつもと同じような暮らしを送る。住むわけではないけど、ただ観光するだけでもない。そんな新たな「街」との関わり方がリモートワークではできるのだと感じられました。
廃校になった小学校を再利用して住み続けられるまちづくりを
実家のある京都府北部の福知山市で、廃校になった小学校を活かして和栗お菓子の生産工房や販売・カフェとして活用しているお店があるという噂を聞きつけ訪問してきました!
家から車で10分程の隣町の小学校(田舎感覚的にはめっちゃ近い)なのですが、人口減少した村の合併・吸収に伴い2020年に廃校となったそうです。地域に新たな雇用を生み出し活性化・企業と地域の双方向のコミュニケーションの場とすることを目的としてこの里山ファクトリーが作られました。
アクセスはほぼ車になるので駐車場は広く、図書館がカフェスペース・2年の教室が販売スペースになっていました。また別校舎では1Fまるまる工房になっていたり、旧体育館は材料保管スペース、グラウンドに東屋があったりと学校だった時の良さをそのまま活かしつつうまく活用されていました。
卒業すれば入る機会も限られてしまう学校に、いつでも気軽に入ることができ懐かしい思い出に浸れるのはこういった取り組みならではの良さではないでしょうか。
空き家の増加や廃業・廃校に伴う管理など地域でも身近な問題となっている課題に対して良い解決事例になっていると思います。今回の70周年PJが、身近なものに目を向け改めて知る良い機会となりました。
日本最古の刑務所建築、旧奈良監獄の歴史を学ぶ
明治41年誕生の旧奈良監獄は実家から車で5分ほどと近く、地域住民としてはその全貌が気になる施設でした。今回、日本最古の刑務所建築として継がれてきた施設の歴史と建築文化を深く知るツアーに参加。元刑務官が約2時間たっぷりと案内してくださりました。
この場所の特徴は、門構えから美しい煉瓦造り。以前から前を通るたびに「門の向こうはどうなっているんだ…」とずっと気になっていました。内部に入ると、美しい煉瓦造りの建物が並んでいました。ロマネスクを貴重とした洋と和の要素を用いた建物なのだとか。中央の建物はハビランド・システムという中央に見張所を据えた中央看守所となっており、放射線状に5棟の舎房を配置。床がなだらかな坂になっており、中央に立つと確かに見渡すことができました。
非公開エリアの地下や独居房、医務所など見どころは盛りだくさん。どれも興味深く、特に元刑務官のリアルな話が良かったです。少年院と呼ばれていたため受刑者は少年ばかりと思っていましたが、26歳以下初犯の受刑者が収容されていたのだとか。比較的更生しやすく大人しかったことや、自家製の豆腐を製造していたなど、いろいろなお話を伺いうことができました。
刑務所として機能してきたこの場所は2017年、その歴史を閉じ文化遺産に登録。2024年には、星野リゾートのホテルとして生まれ変わる予定です。5棟のうちの1棟は明治時代の姿に戻し史料館として残されるのだとか。機能は変わっても歴史や文化を後世に残す大切さ、また当事者の話を語り継いでゆく重要性を改めて体感できました。