ベトナム戦争から学ぶ「知ること」、「考えること」
ベトナム ホーチミン市にある戦争証跡博物館を訪れてきました。
ベトナム戦争は1950年代後半から1975年までロシア・中国が支援するベトナム民主共和国(北ベトナム)とフランス・アメリカが支援するベトナム共和国(南ベトナム)が争った戦争です。
この戦争には二つの特徴が挙げられます。
1点目は技術発展によりナパーム弾、クラスター爆弾など殺傷能力の高い新しい兵器が実戦投入された戦争であるという点、
2点目はそうした兵器による戦争被害がジャーナリストによって世界中のメディアで報じられ、世論に大きな影響を与えた点です。
こちらの博物館にはジャーナリストによって撮影された写真が時系列に沿って展示されています。
写真の中にはピューリツァー賞受賞した沢田教一さんの「安全への逃避」を始めとした日本人記者によって撮影された写真も多く展示されていました。
特に、外国人記者として初めて北ベトナム軍への帯同撮影が許可された石川文洋さんの写真は初めて目にするものも多く、戦時中の北ベトナムの様子を知ることができたのは貴重な経験となりました。
(チヌークの実物もとても大きかったです!)
ベトナム戦争の終結から約半世紀経った今でも世界では戦争が続いています。
私は現在のロシア・ウクライナ戦争の契機となる、東ドネツク紛争が勃発した2014年3月にウクライナ〜ロシアに滞在し、ナショナリズムの高揚や戦争前夜の緊張感を肌で味わいました。
人類史と同じ歴史を持つ戦争が簡単になくなるとは思いませんが、過去と現在を知り、未来のために何ができるか考えることを止めてはいけないと改めて感じました。